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【オンラインイベントのお知らせ】3月21日(月・祝日)開催 ※本イベントは終了いたしました。
本イベントは終了しました。多数のご参加を賜り、誠にありがとうございました。
後日ダイジェスト版の動画URLを、こちらのページに掲載予定です。
人生100年時代をすべての人が自分らしく生きるために、世界平和と誰一人取り残さないウェルビーイングな社会の実現にむけて、活動を続ける医師パッチ・アダムス氏と、教育・医療・社会などの分野におけるトップランナーとの対話を通して、ウェルビーイングに生きるヒントを皆さんとともに学ぶ企画です。
開催日時:2022年3月21日(月・祝日)午前9:30 ~ 午後12:30
※本イベントは終了しました。
開催趣旨
医療は、身近で大事なものでありながら 、私たちにとってどうあるべきかを考える機会はなかなかありません。本イベントでは、50年にわたり医療と社会の在り方に異を唱え、道を切り拓いてきた医師パッチ・アダムスさんをお迎えして、医療を通して誰もが暮らしやすい社会にどう変えていくことができるのかを、ゲストスピーカーの視点を交えて議論をしていきます。
眼科の機能を集約した神戸アイセンター内の「ビジョンパーク」は、パッチ・アダムスさんの思想や活動にヒントを得て設立されました。患者やそのご家族だけでなく、見えない・見えにくいことで困難を感じている方、医療、福祉、教育など様々な専門分野に携わる方、また製品やサービスを提供する企業の方、そして一般の市民の方、誰もが集うことができるオープンな場所として、インクルーシブな医療をめざしています。
同時に、患者や多くの市民の方が、医療に対して自分の目先の利益のためだけでなく、社会全体の視点からも興味を持ち考えていくことが非常に重要であると考えています。
昨年の第一回の対話の場は、「クオリティ・オブ・ライフ (QoL)からみたインクルーシブな医療と社会」と題して、日本人の死生観から、自己決定を支える医療やケア、普及医療に向けた包括的なアプローチについて議論を深め、医療への過度な依存、病・障害に対する無理解、医療や社会に欠落しつつあるヒューマニズムの問題などに着目しました。
パンデミックが続く中、医療の制度、病院・リハビリケアの在り方をはじめ、ヒューマニズムをベースにした医療を社会や地域に実装していくための教育や雇用についても深堀し、これからめざす医療、社会の形を皆さんと共に考えていきます。医療サービスや創薬の開発プロセスにおいても、国や企業だけでなく、医師や患者・市民の視点が入っていくことが肝要です。暮らし、職場、コミュニティの場で、私たち一人ひとりが意思表示をすることができ、小さなことでも実践していけるような関りを持つことは、自身のウェルビーイングにもつながるのではないでしょうか。
アメリカをはじめ、世界の医療の現場や医療従事者はどう変わりつつあるのでしょうか。
互いの文化や制度面の相違点・共通点を手掛かりに、実践に向けたヒントを探っていきます。
登壇者
パッチ・アダムス(Patch Adams)氏
1945年生。医師、世界に愛と平和を届けるクラウン (道化師)、社会活動家。従来の医療サービスとは別に、愛とユーモアと創造性をもって患者を治療することを信条に活動。愛と笑いを世界に広めたいという情熱から、非営利医療機関として無料の地域病院であるGesundheit! Institute を設立。コミュニティ・エコビレッジの医療施設として、「病院」という概念を再構築し取り戻すことを使命とする。現在ウエスト・バージニア州に理想とする病院を建設中。病院だけでなく、老人ホーム、孤児院、紛争地域、自然災害現場、難民キャンプなどで活動を展開。自らウェルビーイングを体現しながら世界に影響を与え続ける。
これら功績により2021年ノーベル平和賞にノミネート。
また、彼の半生を描いた1998年のアメリカ映画「Patch Adams」は公開当時大きな話題となり、 今も心に残るヒューマン・ドキュメンタリーとして語られている。著書「パッチ・アダムスと夢の病院 患者のための真実の医療を探し求めて」には、さらに彼の夢の病院や信念が詳しく書かれている。
パッチ・アダムス氏は、10代の頃、差別や親族の死を受け、精神病院に入退院する中、キング牧師の「I have a dream!」のスピーチに感銘を受けたことで、愛と笑いで人々を癒し、革命を起こすことを決意。“生き方・ あり方を自分で決めることで、人は自分の幸せを自分で作れる” と確信。設立したGesundheit! Institute は、「個人の健康は、家族、地域社会、社会、世界の健康と切り離すことはできない」という信念に基づき、ホリスティック医療のモデルとなっている。組織の活動の中心となる6つの原則 (幸せで、 面白くて、愛情深く、協力的で、創造的で、思いやり/思慮深い)は、中核的価値観として思いやりとケアのある医療に紐づいている。
パッチ・アダムスの生き方・在り⽅:平和、正義、そして世界の全ての⼈と⾃然のケアに⼈⽣を捧げる
在り⽅:6つの信条 幸せで、⾯⽩くて、愛情深く、協⼒的で、創造的で、思いやり/思慮深い
佐久間 裕美子(Yumiko Sakuma)氏
文筆家。1998年よりニューヨーク在住。カルチャー、ファッ ション、政治、社会問題など幅広いジャンルで執筆。医療費が高額で、メンタルヘルスやウェルネス、予防が人々の死活問題となる一方、孤立・孤独のリスクが多様化するアメリカで、医療を取り巻く状況やホスピスなどの取材を通し、日米のギャップや、メンタリティやリテラシーについて言及してきた。個々が選択肢をもち、最終的に自分で判断する力をいかに育むか。コロナ禍に刊行した『Weの市民革命』は、気候変動、環境破壊、貧困、暴力、差別など多面的に変化していく社会についてアクティビズムの視点で問題提起。各界のオピニオンリーダーとの対談多数。慶應義塾大学卒業、イェ
ール大学修士課程修了。
カール・ベッカー(Carl Bradley Becker)氏
京都大学 学際融合教育研究推進センター 政策のための科学ユニット 特任教授。1992年から京都大学教員(人間環境学)。諸文化の宗教(死生観・倫理観)をベースにした治癒方法、倫理道徳、価値体系等の研究を通じて、日本独自の新しい対応方法の可能性を探求。近年、医療倫理学、バイオエシックス(環境倫理学を含む生命倫理学)の問題を中心に研究。「日本的」な医療倫理と教育実践をめざし、生きがい感と自殺防止の関わり、患者中心のインフォームド・コンセント、事前指示、ホスピス、ターミナル・ケアや葬儀等研究。医療現場のコミュニケーション、個人の選択肢と権利、格差・差別の問題、先進医療に潜む課題、普及医療に向けた投資対効果、持続可能な高齢者社会などをテーマに、医療の在り方を問い続ける。
髙橋 政代(Masayo Takahashi)氏
㈱ビジョンケア 代表取締役社長、医学者、眼科医。従来再生不可能とされていた網膜の再生医療技術の研究・開発に取り組む。2014年、自己由来のiPS細胞を患者へ移植する臨床研究を世界で初めて実施。その後、神戸アイセンターを創設し、再生医療の安全性を確認するとともに、患者のQoL向上、インクルーシブな社会実現に向けて積極的に各種活動を展開。
医学界では、視覚障害者のQoLをデータとして取っていく研究も始まっている。AI時代の全人的な医療として、米国は、AIによる在宅オンライン診療に舵を切った。医療は病院に閉じ込められず、一般家庭にまで広がっていく大きな転換点にいる。新しい医療の在り方を日本としてどう考えるか政策や制度にも提言していきたい。
三宅 琢(Taku Miyake)氏
医師、医学博士、眼科専門医、産業医、労働衛生コンサルタント、株式会社Studio Gift Hands 代表取締役。ICTを患者に紹介しながら診察・治療を行う眼科医。神戸アイセンター「ビジョンパーク」を考案し、視覚障害者と共に、設計プロセスから検証を行い、数々の画期的なアイデアを実 現。疾病や障害を理由に自己実現ができないという社会の課題を探る。障害者向けのデジタルテクノロジー活用方法の普及活動や、対話と場づくりを通し、今後の医療や社会における「真善美」といった倫理観や哲学の重要性を考える。東京大学未来ビジョン研究センター客員研究員、東京大学先端科学技術研究センター客員研究員、東京医科大学眼科学教室兼任助教、産業医科大学作業関連疾患予防学訪問研究員、公益社団法人NEXT VISION理事、一般社団法人産業医ラウンジ理事長。
モデレータ
㈱日立製作所 基礎研究センタ 日立京大ラボ 担当部長 沖田 京子氏
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